ボリンジャーバンド(Bollinger bands)

ボリンジャーバンド(Bollinger bands)

ボリンジャーさんが開発したもので、
移動平均線に+ボラティリティ(価格の変動率と標準偏差)の概念を組み入れたテクニカル分析。

一定の確率で想定される値動きの範囲を視覚化したもの
=ボリンジャーバンド。

・エンベロープ(バンドの幅は常に一定)と似ているが、
ボリンジャーバンドのほうは変動率を加味している為、バンドの幅が縮小したり拡大する。

・標準偏差(σ)は、現在の価格がその平均値(移動平均線)からどの程度隔たっているかを示している。
・標準偏差が小さい場合:価格変動が小さい。
・大きい場合:価格が大きく動く大相場を意味する。

【ボリンジャーバンドの構成】
アッパーバンド2=ミッドバンド+2σ
アッパーバンド1=ミッドバンド+1σ
ミッドバンド =移動平均線。帯の中心。一般に20~25SMA。開発者が21日線を使用した
ロワーバンド1=ミッドバンド-1σ
ロワーバンド2=ミッドバンド-2σ

の5本のラインで分析される。
アッパーとロワー、対となった線の中心線からの距離は同じ。

・相場が膠着するレンジ相場においてバンドが狭まる傾向がある
・価格変動の大きな相場の時にはバンドが開く
=ボリンジャーバンドが狭まり収縮している場合は、大きく動く前触れ。
=ボリンジャーバンドが大きく拡大した後収縮に転じる動きは、
 相場が一相場終わりエネルギーを放出し終えたといえる。

3本の線を引いた場合、内側のバンドから順に±1σ、±2σ、±3σと表記。
σ(シグマ)=標準偏差
±1σは第1標準偏差、±2σは第2標準偏差、±3σは第3標準偏差。
1σ(標準偏差)内に事象が存在する確率は約68%
2σ内に事象が存在する確率は約95%

【使い方】
■バンドを抵抗として逆張り
・買われすぎ、売られすぎの時に取引する方法。
・ボリンジャーバンドが拡大していない局面において有効。

価格がアッパーバンド2(+2σ)と交差したときに売り、
ロワーバンド2(-2σ)と交差したときに買いとする、平均値への回帰を前提とした逆張り戦略
(買われすぎ、売られすぎ)

価格が2σ内で変動する確率が約95%
=理論的には2σを越えるということは、過去の値動きから見て「異常な価格」
いずれ修正されるという考え方。

ただし、相場が統計学で定義するような
正規分布にはなっていないということを理由に
製作者のボリンジャー自身は、
ボラティリティ・ブレイクアウトを使った順張りを薦めている。

■ボラティリティ・ブレイクアウトで順張り
トレンド発生の可能性にかける順張り。

1:収縮し接近したバンドが横ばい状況になった後
2:バンド幅が拡大し始め、
3:価格がバンド2(±2σ)の外で引けたとき
4:そのブレイクした方向にポジションを建てる方法。

小動きの中でエネルギーを溜めた相場が
ボラティリティの高まりを見せて
バンドが突破したときにトレンドが発生する可能性が高い
ことを利用するもの。

※ボラティリティ・ブレイクアウトをした相場は、
・バンドの拡大+バンド上を動く可能性が高い
=これを「バンド・ウォーク」と呼ぶ。

5:その後バンドの拡大が収縮へと転じるところが手仕舞い。

ブレイクアウトしたバンドは、
まずブレイクした方向とは逆のバンド(上昇ブレイクのときはロワーバンド)が
先行して転換に入るので、ここが、最初の部分的な手仕舞いのポイントになる。
※通常トレンドが減衰し保合いの価格の動きが始まるとすぐに起こる。

6:次に、ブレイクした方向のバンドが反転に転じると
ここがすべてのポジションを手仕舞うところ。

上下のバンドが収縮に転じる=相場のエネルギーを放出しきりトレンドが終わることを意味