体感価値や確率を定量化するプロスペクト理論

今回はプロスペクト理論について解説させて頂きます。プロスペクト理論を一言でいうと人間が感じる価値や確率(体感価値・確率)を定量的に表現するために使う理論です。

プロスペクト理論はカーネマン博士によってノーベル経済学賞を受賞されております。

プロスペクト理論の重要な概念2つ

価値関数
確率加重関数

プロスペクト理論には価値関数と確率加重関数という2つの重要な概念があります。難しそうな言葉ですが、内容はいたって簡単です。百聞は一見にしかずという事で早速下記グラフをご覧ください。

こちらのグラフが価値関数というグラフで、価値について人間が感じる体感価値と実際の価値との関係を表したものです。

横軸が客観的価値(実際の価値)を表しており、縦軸が主観的価値(体感価値)を表しております。

客観的価値(実際の価値)が+1.0の場合の主観的価値(体感価値)は+1.0という事が分かりますが、客観的価値(実際の価値)が-1.0の場合の主観的価値(体感価値)は-2.25となっています。

この主観的価値(体感価値)の不均衡が何を意味しているのかと言うと、人間は得したときの体感よりも、損をしたときの心理的(体感的)ダメージの方が大きいという事が定量的に表わされています。

つまり、客観的には±1.0の価値でも、体感ではプラスの場合は+1.0ですがマイナスの場合は-2.25というプラスの場合の2.25倍の心理的(体感的)ダメージがあるという事です。

例えば、100万円利益を出したあとに100万円損しても実収支は±0円なのですが、心理的(体感的)には-125万円損した気分だという事です。(100万×1倍 + -100万×2.25倍 = -125万)

価値関数の計算式
価値関数v(x)
出所⇒wiki

上記グラフでは α=0.88、β=0.88、λ=2.25 の推定値を使用
出所⇒Kahneman and Tversky(1992) のレポートの311p参照

確率加重関数
こちらのグラフが確率加重関数というグラフで、確率について人間が感じる体感確率と実際の確率をの関係を表したものです。

横軸が客観的確率(実際の確率)を表しており、縦軸が主観的確率(体感確率)を表しております。

赤い点線が本来の確率です。ここで注目して頂きたいのが、青い矢印の部分と黄色い矢印の部分です。

青い矢印の部分は本来の確率よりも体感的に過大評価してしまう部分で、逆に黄色い矢印の部分は本来の確率より体感的に過小評価してしまう部分です。

つまり、確率が低い場合人間は体感的に過大評価する傾向にあり、確率が高い場合人間は体感的に過小評価してしまうということです。

例えば前回の記事で紹介した、宝くじに当選する事(当選確率1/2000万)には期待するが(過大評価)、交通事故にあう(交通事故確率=1/195)なんて考えていない(過小評価)といった感じです。

確率加重関数の計算式
確率加重関数w+
確率加重関数w-
出所⇒wiki

上記グラフでは γ=0.61、δ=0.69 の推定値を使用
出所⇒Kahneman and Tversky(1992) のレポートの312p参照

プロスペクト理論から導かれる答え
一つ目のグラフ(価値関数)も二つ目のグラフ(確率加重関数)も共に、客観的価値・確率(実際の価値・確率)と主観的価値・確率(体感価値・確率)の関係を表したものです。

この体感価値・確率(心理)という漠然としたものを定量的に表す事ができる点でプロスペクト理論というのは非常に面白いと思います。流石ノーベル経済学賞を受賞された理論だけの事はあります。

価値関数によって、価値に関して人間は利益より損失を苦痛と感じるという事が分かりました。これは損失を苦痛と感じるがゆえに損切り出来ずに損大利小のトレードになってしまう心理、又は利益がでるとすぐに利確してしまう心理を証明しています。

確率加重関数によって、確率に関して人間は低確率のものを高く見積もる傾向にある事が分かりました。これは勝率30%のシステムを運用しているのに、毎回利益を期待してしまう心理の証明であります。実際勝率30%というのはほとんどが損切りです。システムを開発した自分でさえも嫌になる程に損切りばかりします。

システムトレーダーの場合、価値関数に関してはシステムが自動で売買を執行しますので特に関係ありませんが、確率加重関数の点については理解しておく必要があります。

自分の運用しているシステムの勝率がいくらで、どのぐらい連敗する可能性があるか把握していても、頭で分かっていてもいざ実際連敗するとガッカリしてしまうものです。
最大連敗数を求める方法

そういう時は私たちがシステムトレードで自動売買している理由を思い出してください。相場は自動売買に任せて、この有限で貴重な時間を相場以外に使えるというのがシステムトレーダーの最大の強みなハズです。

折角自動売買しているのに、取引の度に一喜一憂していては本末転倒です。システムが正常に稼働しているかのチェックだけしてトレード結果は無視する位が丁度いいです。

たとえ米国雇用統計が不利な方に3円飛ぼうとそれだけで一発退場するようなリスクは取っていませんから、どんと構えていきましょう。その為に統計分析してリスク管理している訳ですから。

おまけ:心理テスト
最後に、wikiをアレンジした質問をしてみたいと思います。

Q:あなたは以下の選択肢 aと b のどちらを選びますか?
・a ⇒ 100万円が無条件で手に入る。
・b ⇒ コインを投げ表が出たら300万円手に入るが、裏が出たらハズレ。

こいう問題がでたらとりあえず期待値を計算してみましょう。

aの期待値 = 100% × 100万円 = 100万円
bの期待値 = 50% × 300万円 + 50% × 0円 = 150万円

以上の事よりbの方が期待値が高い事が分かりました。では期待値が高いという理由一点のみでbを選択するべきなのでしょうか?

正解は、プレイできる回数によるです。aの場合外れるリスクはありませんが、bの場合は50%あります。つまり50%に収束するまでの試行回数をプレイできるかどうかが重要となります。

もしこのゲームに1回しか挑戦出来ないのであれば、私は迷わずにaを選択して無リスクで100万円を貰います。

1回しか挑戦出来ないのに、例えばあなたがbの方が期待値が高いからbに決まってるやん!(ドヤァ)と選択してコインが外れた場合、仕方ないと諦められますか?

価値関数によると、150万円 × 2.25 ≒ 338万円を失った心理的(体感的)ダメージを受けることになります。

むろんこのゲームに400プレイ程度挑戦できるのであれば、迷わずbを選ぶべきですが。
確率別の収束速度

つまり、期待値が高いからという1つの理由のみで判断するのは危険だということです。ゲームに参加するにはまず期待値がプラスであることは当然ですが、確率が収束するだけの試行回数プレイできるかを確認してからそのゲームに参加するか判断する必要があります。

確率別の収束速度

今回は確率別の収束速度について解説させて頂きます。大数の法則によって確率は収束しますが、確率によって収束するスピードは異なるはずです。

つまり確率1/2(50%)と1/100(1%)とでは収束するのに必要な試行回数(収束速度)が違うという事です。大数の法則の詳細についてはこちらの記事をご参照下さい。

確率が収束するのに必要となる試行回数nを求める

確率分母kが誤差±r%以内に収束するのに必要となる試行回数n(危険率5%)は以下の計算式で求めることが出来ます。

n=試行回数 z=(今回は危険率5%で1.96) k=確率分母 r=誤差
※危険率=計算を間違える確率

試行回数n = 1.96^2 × ( 確率分母k – 1 ) ÷ 誤差r^2

この計算式を使って、勝率50%(確率分母2)システムの勝率が誤差±10%以内に収束するのに必要となる試行回数nを求めてみますと、
■n = 1.96^2 × ( 2 – 1 ) ÷ 10%^2 = 384回 となります。

以上の事から、勝率50%システムの勝率が誤差±10%以内(45~55%)に収束するのには、95%の確率で試行回数が384回以上必要という事が分かりました。

※なぜこの計算式になるのかはこちらのサイト様が解説して下さっています。
http://www.dwdem.com/math/lec/page21_1.html

確率別の収束速度一覧

以下の表が確率別の収束に必要となる試行回数の一覧となります。危険率は5%で、誤差は±10%で求めています。

続きはこちらに移動しました。

 

本話201607

2016年7月の読書メーター
読んだ本の数:39冊
読んだページ数:8647ページ
ナイス数:4ナイス

これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学感想
私自身の結論として、いくつかの事例で挙げられていた緊急状態の事情は違う、行動倫理は社会状態、緊急状態において異なる。緊急状態においては、生存本能としての個人の生命維持、次に自分を守るための他者への配慮。社会状態において、行動倫理を考える場合、最終的な幸福の目標をどこに置くか。自分か所属するコミュニティか人間全体か。個人主義に陥れば社会から隔絶される。そうすれば生きることが難しくなる。カントの三大批判も読んだがその結論になった。
読了日:7月31日 著者:マイケル・サンデル
「権力」を握る人の法則「権力」を握る人の法則
読了日:7月31日 著者:ジェフリー・フェファー
エミール (まんがで読破 MD111)エミール (まんがで読破 MD111)感想
足るを知るということといえる。しかし、現代の経済学において需要が供給をもたらし、社会が発展するという考えでは人々の欲望を刺激する必要がある。社会においては、他人と同じ価値観であるを強要し、その中で自己を演出するための違いを求める。社会学上でも人は社会なしには生きられないとするため仕方のない部分ではある。民主主義社会において多数が力を持つというなら、世俗を離れた高尚だとルソーが考える考えにどれほどの価値があるのか。啓蒙主義に限界を感じたルソーが教育に視点を移し、社会を変えようと考えたのはその通りであろう。
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ディメンション W(10) (ヤングガンガンコミックススーパー)ディメンション W(10) (ヤングガンガンコミックススーパー)
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ゲーテとの対話 (まんがで読破)ゲーテとの対話 (まんがで読破)
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昆虫記 (まんがで読破)昆虫記 (まんがで読破)感想
ミルと知り合いだった。昆虫は本能行動を中断すると、もう一度最初からやり直さないといけない。
読了日:7月27日 著者:ファーブル,バラエティアートワークス
阿Q正伝 (まんがで読破)阿Q正伝 (まんがで読破)感想
藤野先生において、魯迅が文学を志すうえで最大の動機となったのが、中国の民衆の精神を改造したいとする意思であったことは間違いないところだろう。狂人日記において、中国で伝統的に信じられている価値観、儒教道徳への批判。明日において、民衆の無知蒙昧に根差した迷信。阿q正伝において、同胞が殺されるのを喜んで見物する風習への怒り。
読了日:7月27日 著者:魯迅,バラエティアートワークス
パンドラの匣・ヴィヨンの妻 (まんがで読破)パンドラの匣・ヴィヨンの妻 (まんがで読破)感想
パンドラの匣 1945年 太宰の読者であった木村庄助の病床日記がもとになっている。 ヴィヨンの妻 1947年 新しい価値観 桜桃 1948年 ダウン症の息子 グッド・バイ 1948年 未完 この内容をみる限り太宰に死ぬ気はなかった。
読了日:7月27日 著者:太宰治,バラエティアートワークス
旧約聖書 (まんがで読破)旧約聖書 (まんがで読破)感想
旧約聖書は、ユダヤ教およびキリスト教の正典である。また、イスラム教においてもその一部(モーセ五書、詩篇)が啓典とされている。「旧約聖書」という呼称は旧約の成就としての『新約聖書』を持つキリスト教の立場からのもので、ユダヤ教ではこれが唯一の「聖書」である。そのためユダヤ教では旧約聖書とは呼ばれず、単に聖書と呼ばれる。
読了日:7月23日 著者:バラエティアートワークス
悪霊 (まんがで読破)悪霊 (まんがで読破)感想
1873年、農奴解放や自由化の波に揺れる帝政ロシア、その思想の揺れをネチャーエフ事件に影響を受け、スタヴローギンのニヒリズム、ピョートルの革命至上主義、シャートフのロシア民族主義、シガリョフのユートピア論、キリーロフの人神思想。登場人物とともに当時の思想を描いた。
読了日:7月23日 著者:ドストエフスキー,バラエティアートワークス
こころ (まんがで読破)こころ (まんがで読破)
読了日:7月23日 著者:夏目漱石,バラエティアートワークス
バイオーグ・トリニティ 9 (ヤングジャンプコミックス)バイオーグ・トリニティ 9 (ヤングジャンプコミックス)
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ヴェニスの商人 (まんがで読破)ヴェニスの商人 (まんがで読破)感想
ユダヤ教徒でない者たちが、ユダヤ法をシャイロックに提示していて、逆にユダヤ教徒であるシャイロックは、ユダヤ法を破っていることが喜劇といえる。最終的にユダヤ教徒らしからぬ、シャイロックがキリスト教に改宗させられる。
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茶の本 (まんがで読破)茶の本 (まんがで読破)感想
新渡戸稲造「武士道」とほぼ同じ時期に英語で出版され、日本文化の啓蒙書として世界中で読み継がれている岡倉天心著「茶の本」。 明治時代、文部官僚として日本美術の再興に尽力した天心だが、ボストン美術館で東洋美術収集の仕事をするようになってから、欧米社会にいかにして日本文化の奥深さを伝えるかを自らのミッションと考えるようになった。
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ちはやふる(32) (BE LOVE KC)ちはやふる(32) (BE LOVE KC)
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地下室の手記 (まんがで読破)地下室の手記 (まんがで読破)感想
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読了日:7月16日 著者:ドストエフスキー,バラエティアートワークス
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カラダ探し 8 (ジャンプコミックス)カラダ探し 8 (ジャンプコミックス)
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いかにして弁論で相手を論破できるか 無知の知 死を知らないので死を恐れない
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発掘された古代オリエント発掘された古代オリエント
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白鯨 (まんがで読破)白鯨 (まんがで読破)感想
鯨油のためとはいえ、頭を切断し皮脂を剥がしたら、後は放置。老いた鯨から龍涎香を取り出したり、征服欲を満たすためステーキにすることもあるが、大部分は捨ててしまう。鯨を浪費しため、鯨を追って太平洋へ。捕鯨の補給基地のため、武力をちらつかせ日本に開国を迫る。そんな時代に30人の命を奪い、3隻の捕鯨船と14艘の捕鯨ボートを破壊し、2隻の商船を沈没させた「モチャ・ディック」というマッコウ鯨(実話)をテーマとした話。
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読了日:7月9日 著者:ミルトン,バラエティアートワークス
げんしけん 二代目の十一(20) (アフタヌーンKC)げんしけん 二代目の十一(20) (アフタヌーンKC)
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7thGARDEN 4 (ジャンプコミックス)7thGARDEN 4 (ジャンプコミックス)
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ベルセルク 38 (ヤングアニマルコミックス)ベルセルク 38 (ヤングアニマルコミックス)
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ユリシーズ (まんがで読破)ユリシーズ (まんがで読破)感想
ストーリーなんてない。わからなくていいということがわかった。
読了日:7月6日 著者:ジョイス,バラエティアートワークス
古事記/日本書紀 (まんがで読破Remix)古事記/日本書紀 (まんがで読破Remix)感想
古事記 712年 33代推古まで 弥生時代末期、ヤマトタケル 日本語表記 神話重視で物語性が強い 国内向け 日本書紀 720年 41代持統まで 漢文表記 当時のさまざまな書物などから情報を集約した記録 国外向けの正史
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共産党宣言 (まんがで読破)共産党宣言 (まんがで読破)感想
資本論より前。
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都市誕生の考古学 (世界の考古学)都市誕生の考古学 (世界の考古学)
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メソポタミア文明入門 (岩波ジュニア新書)メソポタミア文明入門 (岩波ジュニア新書)
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読書メーター

本話

2016年6月の読書メーター
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奈良、平安時代の天皇の歴史を復習。中大兄皇子(天智天皇)の弟、大海人皇子(天武天皇)は中大兄皇子の息子である大友皇子を倒し(壬申の乱)、天皇になるがその家系は妻、持統天皇、孫、文武天皇(軽皇子)、息子の妻、(元明天皇)、その娘、(元正天皇)、文武天皇の息子、聖武天皇(平城京遷都、奈良の大仏)、、天武天皇流が断絶し天智天皇流に皇統が戻り、恒武天皇(平安京遷都)
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十九世紀フランス文学を学ぶ人のために十九世紀フランス文学を学ぶ人のために
読了日:6月16日 著者:
ファスト&スロー(下) あなたの意思はどのように決まるか? (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)ファスト&スロー(下) あなたの意思はどのように決まるか? (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)感想
プロスペクト理論、参照点からの損失回避ex.雪かき用のシャベルを雪の日に値上げ→多くの人が不公平だと感じるp110、神経経済学p114、イメージすると、リスクを大きく見積もるp145、デフォルトからの逸脱が後悔を生む、実践行動経済学 日経BP ピーク・エンドの法則…記憶に基づく評価は、ピーク時と終了時の快・不快の平均できまる。持続時間の法則…検査の持続時間は苦痛の評価にほとんど影響を及ぼさない 何に目を向けているかによって、幸福か不幸かが決まる。
読了日:6月16日 著者:ダニエル・カーネマン
斜陽―まんがで読破斜陽―まんがで読破感想
蛇は母と娘、和子の間の女性の価値観の違いを表している?和子が疎開したり、母とのやり取りは自身の愛人であった太田静子の日記(後に斜陽日記として発表)より、ほぼ抜粋している。母(旧時代の価値観)が弱るにつれて、和子が古い女性教育から脱却していく。弟の直治は、若いころの太宰であり。今の太宰が上原であるといえる。太田静子も妊娠させている。
読了日:6月9日 著者:太宰治,バラエティアートワークス
夢十夜 (まんがで読破)夢十夜 (まんがで読破)感想
夢十夜に関して、ほんとに見た夢を書いただけなのか、実は深い意味があるのか。文章について評価している場合もあるようだが。フロイトの夢分析は、現代からみればオカルトであるため、内容についてもふーん程度でしかない。
読了日:6月9日 著者:夏目漱石
文豪ストレイドッグス (10) (カドカワコミックス・エース)文豪ストレイドッグス (10) (カドカワコミックス・エース)
読了日:6月7日 著者:春河35
ファスト&スロー(上) あなたの意思はどのように決まるか? (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)ファスト&スロー(上) あなたの意思はどのように決まるか? (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)感想
13章人間がいかに不合理か、14章ベイズ・ルール(統計学)、15章連言錯誤、17章平均回帰、19章結果バイアス、21章直感対アルゴリズム
読了日:6月3日 著者:ダニエル・カーネマン

読書メーター

本話

2016年5月の読書メーター
読んだ本の数:42冊
読んだページ数:8677ページ
ナイス数:20ナイス

モンテ・クリスト伯 (まんがで読破 MD124)モンテ・クリスト伯 (まんがで読破 MD124)感想
1845年 フランス デュマの父はナポレオンと対立し失脚 黒人の血 7月革命に参加 新聞小説 革命が続く激動の時代
読了日:5月29日 著者:デュマ・ぺール,バラエティ・アートワークス
精神分析入門・夢判断 (まんがで読破)精神分析入門・夢判断 (まんがで読破)感想
1917年 オーストリア 現代の心理学や精神医学が精神分析に対して批判的なのは,主として次の2つの理由から。 ■精神病理学理論としては,概念規定や理論構成が恣意的で,科学の条件とされる反証可能性を有していない。 ■精神疾患の治療法としては,コスト(お金と時間と精神的負担)の割に治療成績が芳しくない。 フロイトの流れ、フランスのジャン・マルタン・シャルコー、ブロイエル アルフレット・アードラー、ユング
読了日:5月29日 著者:ジークムントフロイト
マクベス (まんがで読破)マクベス (まんがで読破)感想
リチャード三世を倒した側の血筋がエリザベス女王のチューダー朝につながるのと同じ意味で、マクベスを倒したバンクォーの子孫がスコットランドのすべての王の祖先となり、その家から現れたジェームズがイングランド王となってスチュアート朝を開いた。だからこの劇は、現王権の正統性を描いたクロニクルなのだ、そうシェイクスピアは主張したかったかもしれない。
読了日:5月29日 著者:シェイクスピア,バラエティアートワークス
純粋理性批判 (まんがで読破)純粋理性批判 (まんがで読破)感想
よくぞ漫画にしたという。良書だと思います。
読了日:5月28日 著者:カント,バラエティアートワークス
賭ケグルイ双(2) (ガンガンコミックスJOKER)賭ケグルイ双(2) (ガンガンコミックスJOKER)
読了日:5月27日 著者:河本ほむら,斎木桂
日本人のためのイスラム原論日本人のためのイスラム原論感想
人間に合わせて規範が変わる→「日本教のエトス(行動様式)」 日本の神道の本地垂迹(ほんじすいじゃく)とキリスト教は相性が悪い 中国・イスラム なぜ死を恐れないのか。永遠に変わらないもの 中国においては歴史、イスラムにおいてはコーラン
読了日:5月25日 著者:小室直樹
方法序説 (まんがで読破)方法序説 (まんがで読破)感想
デカルトが学問に求めたもの ・普遍性、実用性、確実性 求めるための手段として 明証性の規則、分析の規則、総合の規則、枚挙の規則 自分の考えの基礎を作るために これまでの常識、先入観などのすべてを疑い、最後に残った疑い得ないものが真理であると考えた。 方法的懐疑論、これにより、感覚、推論、思考までも疑う
読了日:5月24日 著者:デカルト,バラエティアートワークス
賭ケグルイ(5) (ガンガンコミックスJOKER)賭ケグルイ(5) (ガンガンコミックスJOKER)
読了日:5月23日 著者:河本ほむら,尚村透
インベスターZ(12) (モーニング KC)インベスターZ(12) (モーニング KC)
読了日:5月22日 著者:三田紀房
マギ シンドバッドの冒険 10 (裏少年サンデーコミックス)マギ シンドバッドの冒険 10 (裏少年サンデーコミックス)
読了日:5月19日 著者:
レ・ミゼラブル (まんがで読破)レ・ミゼラブル (まんがで読破)感想
1862年、ユーゴー『レ・ミゼラブル』、第二帝政のフランスで書かれたものである。作品中ではナポレオン1世没落直後の1815年からルイ18世・シャルル10世の復古王政時代、七月革命後のルイ・フィリップ王の七月王政時代の最中の1833年までの18年間を描いており、さらに随所でフランス革命、 ナポレオンの第一帝政時代と百日天下、二月革命とその後勃発した六月暴動の回想・記憶が挿入される。 当時のフランスを取り巻く社会情勢や民衆の生活も、物語の背景として詳しく記載されている。
読了日:5月18日 著者:ユゴー,バラエティアートワークス
幸福論 (まんがで読破)幸福論 (まんがで読破)感想
1925年、アラン『幸福論』、第三共和政のフランスで書かれたものである。 内容は運動しなさい、苦しみの原因に目を向ける、情念(嫌な感情)に支配されない。 自分が幸福になるという誓いを持ち、意志の力で戦う! 真の幸福とはその人と一体になっているもの→何かに打ち込める能力。
読了日:5月18日 著者:アラン
ディメンション W(9) (ヤングガンガンコミックススーパー)ディメンション W(9) (ヤングガンガンコミックススーパー)
読了日:5月13日 著者:岩原裕二
いぬやしき(6) (イブニングKC)いぬやしき(6) (イブニングKC)
読了日:5月13日 著者:奥浩哉
クズの本懐(6) (ビッグガンガンコミックス)クズの本懐(6) (ビッグガンガンコミックス)
読了日:5月13日 著者:横槍メンゴ
バイオーグ・トリニティ 8 (ヤングジャンプコミックス)バイオーグ・トリニティ 8 (ヤングジャンプコミックス)
読了日:5月12日 著者:大暮維人
奴隷区 僕と23人の奴隷(9) (アクションコミックス)奴隷区 僕と23人の奴隷(9) (アクションコミックス)
読了日:5月12日 著者:オオイシヒロト,岡田伸一
亜人(8) (アフタヌーンKC)亜人(8) (アフタヌーンKC)
読了日:5月11日 著者:桜井画門
たまたま―日常に潜む「偶然」を科学するたまたま―日常に潜む「偶然」を科学する感想
統計学に至る、数学の歴史。可用性バイアス、平均回帰、マリリンに聞け、パスカルの三角形、ベンフォードの法則、モンテカルロ法、大数の法則、確証バイアス、ヒューリスティクス、誤差の法則、中心限界定理、正規分布、相関関数(ゴールトン)、カイ2乗(ピアソン)
読了日:5月11日 著者:レナード・ムロディナウ
英語教師のための第二言語習得論入門英語教師のための第二言語習得論入門感想
大量のインプットと少量のアウトプット、それ以上の内容はない。
読了日:5月11日 著者:白井恭弘
椿姫 まんがで読破椿姫 まんがで読破感想
1848年 フランス アレクサンドル・デュマ・フィス(小デュマ)が実際の体験を基にして書いた長編小説 小デュマ自身による戯曲も書かれた主人公のモデルはかつて作者が交際していたマリー・デュプレシという高級娼婦(クルチザンヌ )恋人アルマンのイニシャルである「AD」は小デュマのイニシャルと同じである
読了日:5月11日 著者:デュマ・フィス
リア王 (まんがで読破)リア王 (まんがで読破)感想
1604年 イギリス 四大悲劇の一つ。
読了日:5月9日 著者:シェイクスピア,バラエティアートワークス
赤と黒 (まんがで読破)赤と黒 (まんがで読破)感想
1830年 フランス 当時フランスを支配していたブルボン朝復古王政により抑圧された社会と、王政復古により復活した旧来の支配階層に対する作者スタンダールの批判が込められていた
読了日:5月9日 著者:スタンダール,バラエティアートワークス
カラマーゾフの兄弟―まんがで読破カラマーゾフの兄弟―まんがで読破感想
1880年 帝政ロシア
読了日:5月9日 著者:ドストエフスキー,バラエティアートワークス
罪と罰 (まんがで読破)罪と罰 (まんがで読破)感想
政治犯としての刑期を終え、シベリアから帰還したドストエフスキーを待っていたものは、度重なる不幸であった。病床に臥した最初の妻マリアの看病は、ドストエフスキーを疲弊させ、ポリーナ・スースロワとの不倫関係を持つきっかけとなった。
読了日:5月9日 著者:ドストエフスキー,バラエティアートワークス
武士道 (まんがで読破)武士道 (まんがで読破)感想
『武士道』においては、外国人の妻にもわかるように文化における花の違いに触れたり19世紀末の哲学や科学的思考を用いたりしながら、日本人は日本社会という枠の中でどのように生きたのかを説明している。島国の自然がどのようなもので日本独特の四季の移り変わりなどから影響を及ぼされた結果、日本人の精神的な土壌が武士の生活態度や信条というモデルケースから醸成された過程を分かりやすい構成と言葉で読者に伝えている。
読了日:5月9日 著者:新渡戸稲造,バラエティアートワークス
夜間飛行 (まんがで読破)夜間飛行 (まんがで読破)感想
サン=テグジュペリ自身の飛行機乗りの経験を活かしたリアリズムにあふれる作品。夜間飛行という危険きわまりない事業の中で浮き彫りにされる、人間の尊厳と勇気が主題になっている。
読了日:5月9日 著者:サン=テグジュペリ,バラエティアートワークス
堕落論,白痴 (まんがで読破)堕落論,白痴 (まんがで読破)感想
敗戦となり、特攻隊の勇士も闇屋に堕ち、聖女も堕落するのは防げないが、それはただ人間に戻っただけで、戦争に負けたから堕ちるのではなく、人間だから堕ちるのであり、生きているから堕ちるだけだ、と綴られている。 敗戦間近の場末の荒んだ人々の暮す裏町の小屋に居る独身の映画演出家の男が、隣家の白痴の女と奇妙な関係を持つ物語。時世に屈する低俗卑劣さを憎んでいた男が、肉欲の塊のような女の中に、魂の真実を求めようとする孤独な姿が、降り注ぐ焼夷弾や夜間空襲の中を逃げ惑う二人の「理知なき交流」を通して描かれている
読了日:5月9日 著者:坂口安吾
ファウスト (まんがで読破)ファウスト (まんがで読破)感想
1808年 ドイツ 時よ止まれ、そなたは美しい。 
読了日:5月9日 著者:ゲーテ,バラエティアートワークス
わが闘争 (まんがで読破)わが闘争 (まんがで読破)感想
ヒトラーは1923年11月のミュンヘン一揆の失敗後、すぐに執筆に没頭した。執筆中に本を2巻にすることとし、1巻は1925年当初の発行を予定した。ランツベルク刑務所の管理者は「彼(ヒトラー)はこの本が多くの版を重ねて、彼の財政的債務や法廷費用支払の助けとなる事を望んだ」と記した。 ヒトラーは1924年、ランツベルク刑務所で収監されていたエミール・モーリスに、のちにルドルフ・ヘスに対し口述した。ヘスに加えて数人が同書を編集したが、雑な著述と反復が多く読解するのが困難であったとされる。
読了日:5月9日 著者:ヒトラー
神曲 (まんがで読破)神曲 (まんがで読破)感想
http://blog.skky.jp/entry/2014/01/20/131633 人を救うための宗教が人を縛るようになっていく。 禁止されることによって発展する文化がある。資本主義とか。 煉獄に関しては、免罪符を売るためだからと覚えておく。
読了日:5月9日 著者:ダンテ
プラチナエンド 2 (ジャンプコミックス)プラチナエンド 2 (ジャンプコミックス)
読了日:5月9日 著者:小畑健
戦争論 (まんがで読破 91)戦争論 (まんがで読破 91)感想
戦争は目的のための手段であり、政治的目的に従属する。 このような戦争はビジネスとしての戦争であるが、ナポレオン率いるフランス軍が強かったのは、当時のフランスの人口に若者が多く兵士を確保できたこと。民意を得ていたことが挙げられる。のちに皇帝に返り咲いたナポレオンであるが、そのとき他国は徴兵制と民意を得ていた。
読了日:5月8日 著者:クラウゼヴィッツ
日本人のための憲法原論日本人のための憲法原論感想
憲法の生死は憲法の精神が国民に生きているかによる。海外の憲法の成立にくらべて、日本ではデモクラシーがなかったこと。内容はホッブス、ロック、ルソーの社会契約説からの内容。興味深い記述は資本主義社会とカルヴァン派のくだりで、経済活動を禁止していない儒教からは、近代資本主義は生まれていない!啓蒙的な内容であるが、一国民にできることはなんなのであろうか。
読了日:5月8日 著者:小室直樹
論語 (まんがで読破)論語 (まんがで読破)感想
適者生存の法則ではないが、現在にも通じる普遍的なものが残ってきている。聖書に関してもそうだが、解釈次第でいつの時代でも通じるものである。
読了日:5月7日 著者:バラエティアートワークス
舞姫 (まんがで読破)舞姫 (まんがで読破)感想
原作も読了。まんが化にあたってエリスとの出会いのシーンなどを原作準拠ではいけなかったのか?内容に関しては、いわゆる私小説であり、エリスのモデルであるエリーゼは実際に日本に来ている。鴎外が結婚する気だったのかや当時の家制度、結婚制度を考えるうえでの参考文献にはなるかもしれないが。小説の内容としても大事な内容は床にいる間に友人から、狂ってしまったから仕方ない程度の内容でしかない。http://ur0.pw/tIez
読了日:5月7日 著者:森鴎外
僕だけがいない街 (8) (カドカワコミックス・エース)僕だけがいない街 (8) (カドカワコミックス・エース)感想
犯人がわかるところまでがピークなので、あとは話にどうケリをつけるか。
読了日:5月6日 著者:三部けい
贖罪贖罪感想
メディアの役割は公権力の監視という意味で、賞賛できる本。 性犯罪者が本人もついやってしまうというところ、これに関して脳の前頭葉の機能など脳に欠陥があるのではないだろうか。 更生プロフラムについて、自分が犯罪を犯してしまう際のトリガーを認識して、とあったがトリガーを認識して、それで抑えられる人間ならそもそも…。海外の部分で少し記述があったが、薬を処方するなどした方が効果があるだろう。プラシーボであってもそもそも意志力がなく、自身の衝動が抑えられないのであるから。http://ur0.pw/tGTH
読了日:5月4日 著者:読売新聞社会部
社会契約論 (まんがで読破)社会契約論 (まんがで読破)感想
ルソー 1712-1778 国籍:フランス 人間の本性:自己愛と他者への憐み 自然状態:生まれながらにして自由・平等 社会との契約内容:一般意志に基づく国家への服従 政治体制:直接民主主義 引用 http://manapedia.jp/text/1241 ルソーの思想は当時の絶対王政に対する疑問である。 フランス革命は1789年からとされているので、ルソーの死後となる。
読了日:5月3日 著者:ルソー,バラエティアートワークス
車輪の下 (まんがで読破 MD120)車輪の下 (まんがで読破 MD120)感想
働きアリの法則というのがある。 優秀な人物ばかりを集めても、その学習レベルに差が生まれる。 逆に駄目な人物ばかり集めても、できる人物が現れる。 学校というせまい世界では、その世界から外れることはつらいことかもしれないが、次の世界でトップを目指せばいい、たとえ冷たい目や嘲笑にさらされたとしても。 http://ur0.work/tEoN
読了日:5月3日 著者:ヘルマン・ヘッセ,バラエティ・アートワークス
数学ガール (数学ガールシリーズ 1)数学ガール (数学ガールシリーズ 1)感想
数学は言語であり、証明は思考方法と技術。理系だ、文系だとか言っているのはナンセンスである。
読了日:5月2日 著者:結城浩
まぐれ―投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのかまぐれ―投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか感想
一定範囲の外のまれな事象について。このような事象を「黒い白鳥(black swan)」と呼ぶが、私たちは、この黒い白鳥を無視して物を考えがちである。しかし、黒い白鳥はまれに(でもいつかきっと)やってきて、ものごとに決定的な影響を与える。また、科学的であるということは反証可能でなければならないし、何かの事象をいくつあげつらえても、たった一つの反証が見つかればくつがえされてしまうというポパーの理論を支持している。http://ur0.xyz/tDDp
読了日:5月2日 著者:ナシーム・ニコラス・タレブ

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